KCPSコンソーシアムとは

コンソーシアムとは教派・職種を越えて共通の目的に向かって協力する共同体であり、それぞれのフィールドを持ち寄って研鑽、創出する場です。

KCPSコンソーシアムではオンライン講座を通して
臨床心理学神学の両方を射程に入れた援助について学び合う。
臨床心理士/牧師・神学者としての臨床実践を惜しみなく提供!

講座内容

共通・基礎
・臨床心理学とキリスト教 - クリスチャン心理援助の概要(2025年4月開講)
牧会
・聖書読解法の実際
(帰納的・文脈的・歴史的視点)
・牧会現場で問題になる臨床課題
・教会組織運営論
(適用文化人類学・コミュニケーション論)
・牧会臨床ゼミ(事例検討、文献)等
心理
・キリスト教神学の概要(心理臨床的視点)
・クライエントの心理的課題と信仰的侵襲
・<共通>神イメージ理論の牧会への適用
・心理臨床ゼミ(事例検討、文献、研究)等
  • 春学期、秋学期、冬学期、通年で開講など、回数や頻度は講座によって異なります

講師紹介

コーディネーター/講師
河村従彦

臨床心理士/牧師。
慶應義塾大学で仏文専攻。神学校を卒業、牧師として配属。東京、神奈川、静岡の教会を牧会、牧師養成にも携わる。Asbury Theological Seminaryで神学、宣教学(適用文化人類学)、(M.A.)。帰国後、牧会しながらルーテル学院大学大学院で臨床心理学専攻、修士(臨床心理学)。臨床心理士資格取得。東洋英和女学院大学大学院で人間科学専攻、博士(人間科学)。研究テーマは神イメージ理論。
現在、カワムラカウンセリングルーム運営、大学、神学校で非常勤講師。恵みフォーラムチャンネルで毎週日曜日に講話を配信。

スケジュール

    • ★2025年度冬開講(2026年1月スタート)
       最初に受講していただく講座
      〈共通・基礎〉臨床心理学とキリスト教―クリスチャン心理援助の概要(10回) 月曜日夜7時30分~9時30分

      臨床心理学を援用したキリスト教援助の基礎を学びます。キリスト教対人援助職は指導職ではなく寄り添う職であること、イエスがモデル、「無力」がキーワードであることについて考えます。〈牧会〉〈心理〉共通のスタート講座です。原則として最初に受講してください。

      *開講日 1/5 1/12 1/19 1/26 2/2 2/16 2/23 3/2 3/9 3/16

      1/5 臨床心理学・キリスト教の異同
      1/12 創造の神学 罪の臨床
      1/19 キリスト教対人援助モデル
      1/26 人間の構造 いやしの概念
      2/2 自立 発達 宗教の影響
      2/16 寄り添いの意味 傾聴・共感
      2/23 自己洞察の深化 死と再臨の神学
      3/2 人格的責任範囲 親子の責任範囲
      3/9 投影と転移 夫婦の責任範囲
      3/16 投影・転移と神イメージ

      *講義概要は進み具合で変更する場合があります。

    • ★2025年度冬開講(2026年1月スタート)
      〈牧会〉牧会現場で問題になる臨床課題(8 回)火曜日夜7時30分~9時30分
      「〈共通・基礎〉臨床心理学とキリスト教―クリスチャン心理援助の概要」の続編・各論。牧会現場で課題になる臨床的トピックを取り上げ、心理臨床の知見を援用しながらどのように対応したらよいかを考えます。

       

      *開講日 1/6 1/13 1/27 2/3 2/17 2/24 3/3 3/17

       

      1/6 オリエンテーション 苦難の神学
      1/13 苦難の神学(続)
      1/27 グリーフケア ターミナルケア 葬儀の神学
      2/3 ハラスメントの理解と対応
      2/17 教会2世問題 発達性トラウマと複雑性PTSD
      2/24 統合失調症 気分障害とうつ
      3/3 薬物依存 自死、DV 境界例
      3/17 発達支援 LGBTQの理解と神学的展望 教会籍

       

      *講義概要は進み具合で変更する場合があります。
       
       
      〈心理〉クライエントの心理的課題と信仰的侵襲(8 回)木曜日夜7時30分~9時30分
      キリスト者のクライエントに寄り添うとき、信仰というファクターが心理的側面に侵襲していることが問題になるケースがあります。キリスト者が陥りがちなトピックを取り上げ、その対応について考えます。
       
      *開講日 1/8 1/15 1/29 2/5 2/12 2/26 3/5 3/19

       
      1/8 オリエンテーション 心理的課題への信仰の影
      以下、事例とテーマの焦点化
      1/8 感情機能 宗教毒親 良い子シンドローム
      1/15 ディボーション カミに祈る教育 神イメージ 
      1/29 団体への依存 奉仕 教会依存症/神依存症 教会籍
      2/5 価値観の固定化 教義への固執
      2/12 罪責感 虐めの構図 ハラスメント事案
      2/26 職業選択 世襲 コミュニティへの投影
      3/5 子どもの回避 親が子どもを利用する構図
      3/19 セクシュアリティ 閉塞的倫理 モラリズム
       
      *講義概要は進み具合で変更する場合があります。
    • ★2026年度春開講予定
      〈牧会〉適応文化人類学 文化とコミュニケーション論
      教会には組織がありますが、組織が機能しないケースもあります。教会を1つの文化的コミュニティとしてとらえ、適用文化人類学・コミュニケーション論について学ぶことで、教会についての理解を深めます。具体的場面で、教会組織運営にどのように援用できるかをごいっしょに考えます。
      〈心理〉キリスト教心理臨床の面接過程の概要
      キリスト教心理臨床における面接法のプロセスを学びます。インテーク面接の意味、面接全体の流れ、傾聴・共感の実際と問題点、ジェノグラム、援助者の揺らぎ、終結面接、自分取り戻しカウンセリングとうつの援助の概要、その他援助者が理解しておくべきことを順次取り上げます。
       

       

    • ★今後の開講予定
      2026年秋〈牧会〉神イメージ理論の概要と牧会への適用
      「カミサマ」と言っても、怖い閻魔様をイメージしていることもあれば、慈悲深い牧者をイメージしていることもあります。神学と心理学双方にまたがる神イメージ理論は、諸外国では半世紀前に研究が始まっていますが、我が国では未開拓の研究分野です。理論の概要と牧会への適用の可能性について考えます。
      2026年秋〈心理〉家族関係のダイナミズムの概要

      適応文化人類学の内容を教会運営に適用し、健全な運営のために必要な概念を学びます。教会会議の意味と役割、牧師専門職と信徒の関係、教憲教規の意味と必要性、心理的プライマリバランス理論、転任の心理的ダイナミズムなどの具体的トピックを取り上げます。

      2026年冬〈牧会〉教会組織論 ―適応文化人類学の応用

      適応文化人類学の内容を教会運営に適用し、健全な運営のために必要な概念を学びます。教会会議の意味と役割、牧師専門職と信徒の関係、教憲教規の意味と必要性、心理的プライマリバランス理論、転任の心理的ダイナミズムなどの具体的トピックを取り上げます。

      2026年冬〈心理〉神イメージ理論の歴史と心理学研究

      神学と心理学双方にまたがる神イメージ理論は、諸外国では半世紀前に研究が始まりました。神イメージ理論の先行研究の歴史と、日本のキリスト教界を対象にした量的研究、質的研究の結果の概要をリビューし、キリスト教心理臨床の可能性について考察します。

      〈牧会〉牧会臨床ゼミ―牧会援助アプローチ(通年・月 1 回)
      牧会事例を取り上げ、考え方や援助方法をごいっしょに検討します。文献を読みながら、牧会援助者の専門性について学んで行きます。
      〈心理〉心理臨床ゼミ―心理臨床アプローチ(通年・月 1 回)
      キリスト者クライエントの対応事例を取り上げ、考え方や援助方法をごいっしょに検討します。キリスト教と心理臨床の専門性を深めることを目的に、文献を読みながら意見交換します。将来的には、援助モデルの検討・開発、キリスト教心理援助の研究も視野に入れます。
      • 〈牧会〉〈心理〉それぞれご自分が所属するコンソーシアムでない講座も受講できます。
      • 〈共通〉のスタート講座を終了した方は、SNS フォーラムに参加していただくことができます。
      • 一定の講座を終えた方に修了書(キリスト教牧会心理専門職研修修了)を発行します。
      • 今後、対人援助の各分野の講師の研修会も企画する予定です。

参加者の声

自分をカウンセリングするために、受講の申し込みをしました。自分が信じてきた大切な事柄の誤解やゆがみ、人間について知っておくべきこと、心の深いところにある傷など、いろいろな要因、そして可能性を教えていただき探らせてくださって、本当に感謝です。

(H・K様)

このKCPSコンソーシアムの案内を初めて見た時、臨床心理学と神学の両方向からの学びができることを知り、ぜひ学びたいと願い申し込みました。参加者の方々は、様々な職業や背景の方々と共に学び、分かち合いができ感謝でした。キリスト教援助職に携わる上で必要な神学、人間理解、人々と接していく中で心得ておく事など多くを学ぶことができました。これから教会の中で教会にいらっしゃる方々、地域の方々と接する中で活かす事ができればと願っています。

(Y・C様 専業主婦)
クリスチャンであることと、実社会の一員であることに葛藤があるならば、是非この講座を受講していただきたいと思いました。自分自身がそうであったように、葛藤の原因は「神」「イエスキリスト」を、どのようにイメージしているかにありました。受講することでそのことがよく理解できるでしょう。そして同じように苦しんでいる方に、寄り添う事が出来ると確信しました。
(S・A様 介護職)
とても楽しい時間を過ごしました。ご褒美のような時間でした。自分のこと、家族関係、職場、教会など、堂々巡りだった様々なことが整理されていくように感じました。創造の神学を土台にした心理学の学びだからこそ見えてくる希望がありました。
(S・T様 看護師)
以前より牧会および心理学に興味があったものの、慣れないオンラインでの講義は不安もありました。ですが実際に参加すると、具体的な話に基づいた講義は興味深く、わからないことはすぐに質問でき、どんな質問も尊重され、他の受講者の考え方も知ることができ、大変有意義な学びの時間となりました。今は、学んだことを実際の生活に役立てたいと思っています。
(Y・U様 主婦)
共通・基礎の講座に参加し、毎回多くの気づきと学びがあり、非常に充実した時間となりました。クリスチャン心理援助の基礎知識を得るとともに、参加者のコメントを通して視野が広がり、潜在的なトラウマ的な部分にも気づかされました。支援者として人と関わる働きを担う中で、原家族の問題と向き合うことの重要性を改めて実感させられた貴重なセミナーでした。
(H・H様 支援者のための支援活動、ターミナルケア)

募集要項

対象者

牧会援助者/教会奉仕者、心理専門職
*神学生や将来心理臨床に関わる方、信徒で興味ある方も歓迎

参加費

1講座
一般:30,000円(共通・基礎講座) 24,000円(牧会講座、心理講座)
神父・牧師/牧師夫人・教会専任スタッフ・神学生/修養生・学生:20,000円(共通・基礎講座) 16,000円(牧会講座、心理講座)

申込締切
12月31日
使用ツール

Zoom(オンライン)
本講座はZoomを用いて行いますので、受講開始までにZoom環境のご用意をお願いいたします。

無料個別相談

1回30分
ニーズに合った受講をしていただきたいと願っています。
ご不明な点、ご不安のある方は遠慮なくお申し込みください。個別相談を受けても、受講義務が発生することはありませんのでご安心ください。
お申し込みは下記メールアドレスまでお寄せください。

お問い合わせ
主催
KCPSコンソーシアム Office:カワムラカウンセリングルーム内
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受講が決定したら、受講費用をお支払いいただき、講座開始をお待ちください。 ※参加費は第一回セッション終了後でも構いません。
04
スタート
いよいよスタートです。仲間たちと共に良き学びの時にしましょう。